はじめに

 地球表面の72%を占める海洋はエネルギー・資源・空間の宝庫であると言わ れているが、高い水圧の壁が人間の進出を拒み、未だ未知の分野が多い。この 海洋の広域探査の具体的な例の一つとして、海底が地球内部から湧き出す海嶺 の調査が地質学や生物学、資源工学などの様々な分野で注目されている。この ような調査を行う手段としては、先ず有人潜水艇が考えられるが、安全性およ びコストの面から無人探査機(海中ロボット)に対する期待も高まっている。 1) しかしながら、船上からケーブルを介して動力を送り、かつ遠隔操作する 従来型の無人機(ROV:Unmanned Untetherd Submersible)が求められている。  筆者らは、中央海嶺(Mid-Ocean Ridge System)の長時間航行調査を最終目標とし、 動力源にCCDE(Closed Cycle Diesel Enjine)を用いた、24時間航行 可能な海中ロボット−R1ロボット−を1990年から研究開発している2),3),4)。 Ridgeの頭文字を取って「R1]計画と呼ぶ。以下に、R1計画の概要とその 進歩状況を、主にロボットの構造や各種機器などのハード面を中心に紹介する。

Last modified: Mon Sep 2 19:08:53 1996